『人の縁』

いなばだいすけ

2006年03月28日 23:28

(静岡新聞『窓辺平成18年3月28日掲載)
いよいよ映画が完成しました。浜名湖えんため地域振興映画「天まであがれ!!」。1月にクランクインし、駆け足の撮影と編集作業の連続でした。
 協賛企業各社、行政各署のみなさん、ロケ地協力のみなさん、ロケ応援団に登録いただいたボランティアのみなさんそしてエキストラに集まっていただいた市民のみなさん・・・数え切れない人たちが支えてくれて。映画という産物のためにひとつになった証なのです。
限られた予算と期限で白紙からのスタート。実際に出来上がるまでは、大した物は作れない・・と覚悟していました。
ところが・・・です。試写会を終えて、この不安は大きな期待へを変貌を遂げました。制作関係者曰くこの映画の完成と仕上がり具合は奇跡の作品であるというのです。
準備から制作まで困難の連続ではありましたが、これから公開に向けて今まで以上にみなさんの協力がなければ成功はあり得ません。そうです。映画は作るものではなくて、観てもらうものなのです。
映画の題材は「凧作り」。地域のアイデンティティである凧揚げ祭りに参加している皆さんに観ていただきたい映画です。そして主役は子供たち。東京からのよそ者転校生と地元のガキ大将、浜松ならではの日系ブラジル人の子供たち。新しい環境で成長し、さまざまな人間関係が織り成す新しい絆を紡いでいく姿をぜひ子供と親子で見て、子供の教育について新しい議論を始めてもらう機会になればと思います。そして、人それぞれに負うハンディや環境に、力をあわせて乗り越える姿勢を、みんなが実現してもらいたいのです。
 最後に「天まであがれ!!」のを通じて産まれた新しい人の縁をしっかりと紡いで、また新しくえんための絆が紡がれるよう、これからも出逢いを大切にしていこうと思います。

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