昨年の舘山寺温泉での開催につづいて、市政の会派と地元住民が協力しておこなう観光振興シンポジウムが引佐町で開催された。
今日は聞くだけの立場だったので気軽な気分で参加。
なんていったら怒られてしまいますが、代議士、市議会議員、行政関係者も勢ぞろい。
地元の観光関係者が集まってのシンポジウムでは、富士山静岡空港の開港にむけてコーディネーターの今井さんのお話につづいて、地元のさまざまな立場からの、奥浜名湖の課題と提言の意見発表が行われました。
奥浜名湖エリアというのは、環浜名湖の中でも随一の地域資源の宝庫。
舘山寺温泉へ宿泊の多くのお客様がこのエリアのお寺や施設、みかん狩りをはじめとしたグリーンツーリズムなどを楽しんでいるところです。
5年前に浜名湖えんためをスタートして以来、いっしょに勉強したり、さまざまな意見交換をしてきた皆さんが意見を発表しました。
これまで浜名湖えんためとして目指してきた地域振興のかたちが、やっといろいろなみなさんに理解されつつあるのかぁという感想をもちました。
それまでは地域連携のためのプラットフォームや一元化、おもてなしの仕組みや仕掛けの話をしても●×?△■?って感じだった人たちも、今日それぞれの立場で、整理整頓された意見を聞いたことで、意識や概念がこれまでにましてずいぶん浸透し、それぞれの活動も少しずつ成果にも少しずつ自信がでてきているんだと思います。
昨年の浜松市の観光ビジョンの策定業務に携わって以来、一貫して提案している地域のプラットフォームの必要性やツアーセンター機能などの検討や整備をすすめていく中で、常に提言している「地域経営のための観光まちづくりグランドデザイン」の重要性を、あらためてみなさんが感じてくれたことと思います。
途中、話の中で、若い世代が地域の将来を担って・・・というフレーズを何度か聞きました。
なんだか期待が大きく責任が重いようでもあり、いささか若い世代への課題先送りのようにも聞こえますが・・(苦笑)
自分が大げさなことをいったり、夢を語ることも時には必要かもしれませんが、ここのとこ大人しくしています(笑)
今は、それぞれの立場で役割分担をして、やるべきときにしかるべきひとがやることが大切。
どこぞの国のリーダー探しも同じかもしれませんが、いま地域や観光振興に求められているのは、グランドデザインを提示して、正しい方向に梶をとれるリーダーなのでしょう。
そう、グランドデザインありきのリーダーが必要です。グランドデザインのないリーダーやプロジェクトはあまり意味を成しません。
もちろんリーダー不在のグランドデザインは絵に描いた餅でしかありませんが・・・。
今日のシンポジウムを聞いて、結局同じ声が聞こえてきそうで仕方ありません。
「じゃあ、誰がやるの?」
今の自分がやることは、自分でわかっているつもりですが、全てのコンセンサスを得るまでにはいたっていないのが現実。
まあ全てのコンセンサスなんてありえないんでしょうけどね。
ここ数年で考え方と概念の共有がすすんで、すこしずつ形にしてくれる人や組織ができてきて、おそらく間違ってはいない方向に向いているのだと感じはじめているとは思います。
でもどこか半信半疑にならざるを得ないのは、なぜでしょうか?
観光カリスマがいた町もその継承者づくりが課題のようです。
カリスマがカリスマだったころの時代にあった仕掛けと仕組みは、時の流れで変わっていかなければなりません。
しかし、そのまちづくりの哲学とグランドデザインが正しければ、5年や10年で色あせたり、途中経過だけをみて否定されるべきものではないはずです。
観光カリスマがいないこの浜松では、まちづくりの哲学と夢を語り、グランドデザインを提唱する時期にきているのでしょう。
「じゃあ誰がやるの?」
その答えがでるまで・・・
「自分が今やること?」
それを見つめなおす為にも、感受性を磨いておこうと思います。